オフィシャルブログ

第16回消防設備雑学講座

皆さんこんにちは!

 

石川県白山市を拠点に主に消防設備工事を行っている

株式会社消防設備研究所、更新担当の富山です。

 

 

 

消火器の設置基準

― すぐ使える“初期消火の切り札” ―


🔹 消火器は「最前線の消防設備」

 

火災をいち早く食い止めるための、最も身近な消防設備が「消火器」です。
オフィスや店舗、住宅、学校など、あらゆる建物に設置されています。

実は、消火器は“ただ置けばいい”わけではなく、
建物の用途・面積・構造に応じて設置本数や間隔が法律で定められているのです。


🧯 消火器の種類

 

消火器には、消火対象となる「火の種類」によって複数のタイプがあります。

種類 対応する火災 主な設置場所
粉末(ABC)消火器 木材・紙・油・電気火災すべてに対応 オフィス・家庭・商業施設
強化液消火器 油・電気火災に強い 厨房・駐車場・ガソリンスタンド
CO₂(二酸化炭素)消火器 電気機器・サーバールームなど精密機器用 工場・病院・オフィス
泡消火器 油火災に特化 倉庫・機械室・工場など

火災の種類を誤ると逆効果になることもあり、
「どんな火に強いか」を示すラベルの色とマークが非常に重要です。


🏢 設置基準と配置ルール

 

消防法施行規則では、建物の用途や面積に応じて、
消火器の設置本数・間隔・高さなどが細かく定められています。

🔸 代表的な基準例

  • 1台で守れる範囲は150㎡以内が原則

  • すべての人が15m以内で消火器に手が届く配置

  • 廊下や出入口など、すぐ手に取れる位置に設置

  • 床面からの高さは1.5m以下が理想

また、階段の踊り場や厨房など、火の発生リスクが高い場所には追加設置が必要です。


🔍 点検・交換の重要性

 

消火器は長く使えるように見えても、内部の圧力や薬剤は年月とともに劣化します。

  • 使用期限はおおむね10年(業務用)・5年(家庭用)

  • 破損・腐食・圧力低下・ラベルの劣化は即交換対象

  • 点検は**年2回以上(外観・機能確認)**が義務化

使用期限を過ぎた消火器は、逆に事故の原因となることもあるため、
リサイクルシールの貼付と適正処分が求められています。


🧠 消火器の正しい使い方

 

1️⃣ 安全ピンを抜く
2️⃣ ホースを火元に向ける
3️⃣ レバーを強く握る

この3ステップが基本です。
ポイントは「炎の根元を狙うこと」。
煙に巻かれそうな場合は無理をせず、避難を最優先にしましょう。


💬 消火器を「置く」から「活かす」へ

 

消火器は“ただそこにあるだけ”では意味がありません。
実際の火災はわずか数十秒で燃え広がるため、
初期消火のタイミングを逃すと大きな被害に繋がります。

普段から

  • 消火器の場所を確認

  • 使い方を家族やスタッフで共有

  • 点検日をチェック

この3つを意識するだけで、命を守る力が何倍にもなります。


✨ まとめ

 

消火器は、消防設備の中でも最前線で人の命を守る道具です。
建物の構造や用途に応じた正しい設置・点検を行うことで、
小さな火も大きな被害にせずに済みます。

🔹 “置いて安心”ではなく、“使って守る”。
消火器は、建物の安全と命をつなぐ最初の防衛ラインです。

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

石川県白山市を拠点に主に消防設備工事を行っております。

お気軽にお問い合わせください。

 

 

お問い合わせはこちらから!

 

apple-touch-icon.png