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第9回消防設備雑学講座

皆さんこんにちは!

 

石川県白山市を拠点に主に消防設備工事を行っている

株式会社消防設備研究所、更新担当の富山です。

 

 

 

消防設備工事の歴史 ~火災から人と建物を守る技術の進化~

 

 

「火災から人命と財産を守る」――
消防設備工事は、この使命のもとに発展してきました。


しかし、現代の高度な防災システムが当たり前になるまでには、長い歴史と進化の過程があります。


今回は、消防設備の歴史をたどり、その背景にある技術革新を解説します。


◆ 火災と人類の戦いの始まり

 

人類が火を扱い始めて以来、火災は大きな脅威でした。
日本では江戸時代、「火事と喧嘩は江戸の華」と言われるほど火災が頻発。
木造建築+密集した都市構造が、大火を繰り返す要因でした。
この時代、火消しは人力で水をかける程度で、防火設備という概念は存在しませんでした。


◆ 近代消防の幕開け(明治~昭和初期)

 

明治維新以降、西洋の技術が導入され、近代消防の基盤が整備されます。

  • 1872年:日本で初めての近代消防組織「消防局」が設立

  • 消防ポンプや消火栓の登場で、火災初期対応が可能に

しかし、まだ自動で火災を検知する仕組みはなく、
火事は「見つけた人が通報」する時代でした。


◆ 消防法の制定と消防設備の義務化(戦後)

 

1948年、消防法制定により、建物への消防設備設置が法的に義務付けられました。
この時代に普及したのが、

  • 屋内消火栓

  • 非常ベル(発報設備)

  • 避難はしご・誘導灯

戦後の高度経済成長で高層ビルや地下街が増えたことで、
火災時の避難誘導と初期消火のための設備が不可欠となります。


◆ 自動火災報知設備の普及(1960年代以降)

 

1960年代、感知器と自動火災報知設備が登場。

  • 煙感知器

  • 熱感知器
    が火災を早期にキャッチし、ベルや発信機で警報を鳴らす仕組みです。

さらに1970年代にはスプリンクラー設備が義務化され、
火災の拡大を防ぐ「自動消火システム」が進化しました。


◆ 現代:高度化する消防設備

 

現代の消防設備は、デジタル化・IoT化が進んでいます。

  • 中央監視システムで一括管理

  • ネットワーク接続で遠隔監視・異常通知

  • AIによる火災検知(誤報低減)

さらに、省スペース設計や意匠性を重視した設備も増え、
「機能+デザイン」の時代に突入しています。


まとめ

 

消防設備工事は、火災との戦いの歴史そのものです。
江戸時代の人力消火から始まり、法律と技術の発展によって、
今日では自動化・スマート化された防災システムが当たり前になりました。

次回は、そんな消防設備工事を行う上で欠かせない**“鉄則”**を解説します!

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

石川県白山市を拠点に主に消防設備工事を行っております。

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